プライベートエクイティファンドの給与水準

プライベートエクイティファンドへの就職・転職における選考プロセスやその中での面接スキルチェック下記別記事において例示しているが、本記事ではPEファンドにおける年収水準や給与体系について、PEファンドへの転職を検討されている方々への参考までに概要についてご紹介する。

プライベートエクイティファンドの給与体系

当然ではあるが、それぞれのファンドによって給与体系や水準については異なっているため、一般的なものとして参考までの情報としてご理解いただければと思う。

一般的なPEファンドの給与体系は以下で構成されることが多い。

 ①ベースサラリー + ②ボーナス + ③キャリー

以下ではそれぞれについて考え方をご紹介する。

ベースサラリー

ベースサラリーは所謂毎月の給与のことであるが、一般的にPEファンドの給与体系は年俸制であることが多いため、ベースは年俸の1/12となる。水準については後述するが、一般的には外資投資銀行よりも低い。

ボーナス

ボーナスについては、これも一概には言うことはできないが、ベースの20-50%というところが多い。また、業績連動型ボーナスとなっているファンドもあり、その場合は後述するキャリーがない場合もあるが、キャリーとは別に給与報酬という形でリターンの一部を得ることができるファンドも存在する。

キャリー

キャリーについては役職(パートナー、ディレクター、アソシエイトなど)やファンドの方針によって分配比率が大きく異なり、水準感はかなりの幅がある。しかしながら、ファンドの運用成績次第では、億単位のキャリーが得られることも珍しいことではなく、キャリーの存在がPEファンドの給与水準を外資投資銀行と同等若しくはそれを超える水準に引き上げている。

プライベートエクイティファンドの年収

PEファンドの給与水準については以下の考え方からある程度推定できるうえ、求人情報に給与水準を記載しているファンドも多いため数字自体にあまり目新しいものはないと思われるが、考え方とあわせて記載する。

PEファンドの収益源はマネジメントフィーと売却益(の一部)から構成され、それを運用するメンバーで分け合うことになるため、一般的にはファンドサイズが大きく投資プロフェッショナルが少ないほど給与水準は高くなる傾向にある。外資系ファンドの給与水準が高い傾向にあるのはそのため(ファンドサイズが大きくメンバーが少ない)である。日系のPEファンドにおいてもファンドサイズが大きいところのほうが給与が高いことが多い。

ベースサラリー

ベースは役職によって異なるが、日系では以下のような水準である。

アナリスト~アソシエイト:700万円から1,200万円程度
シニアアソシエイト~ヴァイスプレジデント:1,000万円から1,600万円程度
ディレクター・プリンシパル:1,500万円から2,500万円程度
パートナー・マネージングディレクター :2,500万円から4,000万円程度

外資系では日系の1.5倍以上の水準が一般的と思われる。

ボーナス

ボーナスは上記ベースの20~50%程度のところが多く、少し幅があるが以下のような水準である。

アナリスト~アソシエイト:200万円から500万円程度
シニアアソシエイト~ヴァイスプレジデント:300万円から800万円程度
ディレクター・プリンシパル:500万円から1,500万円程度
パートナー・マネージングディレクター :1,000万円から2,000万円程度

ベースと同様、外資系では日系の1.5倍以上の水準が一般的と思われる。 

したがって年収ベースでは、以下のようなイメージである。

アナリスト~アソシエイト:1,000万円から1,700万円程度
シニアアソシエイト~ヴァイスプレジデント:1,300万円から2,400万円程度
ディレクター・プリンシパル:2,000万円から4,000万円程度
パートナー・マネージングディレクター :3,500万円から6,000万円程度

キャリー

キャリーについては、ファンドの方針や役職によって分配比率が大きく異なり、運用結果に左右ため一概に水準を述べることは難しいが、考え方に沿って一つの例示を行うと以下のような水準となる。

500億円のファンドが5年間で2倍となった場合、ファンド(GP)が得るキャリーは一般的には100億円程度であり、それをファンドの運用メンバーで分け合うことになる。メンバー間の分配比率はファンドによって大きく異なるが、ディレクタークラスで1-2%、パートナークラスで5-10%程度(人員構成によっても異なる。アナリストも含めて全員に分配するファンドも存在する)とすると、ディレクターで1-2億円、パートナーで5-10億円程度のキャリーが得られる。

キャリーは譲渡所得となるように設計されていることが多いため、手取りベースでは外資投資銀行よりも多くなる可能性もあり、バイサイドの仕事自体の魅力とあわせて外資投資銀行外資系戦略コンサルのネクストキャリアとして人気がある所以である。

 

以上がプライベートエクイティファンドの給与体系・年収である。プライベートエクイティの仕事は知的に非常に魅力的であることはさることながら、キャリーにより外資投資銀行並みの給与を得ることも可能となっている。PEファンドの仕事にご興味を持たれた方は、別記事でプライベートエクイティ業界に関する書籍及び財務知識に関する書籍や転職にかかるTipsをご紹介しているのでご参考にしていただきたい。

 

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