体験記・口コミレビュー|七田式体験教室の内容と実際に使った教材について
こちらの記事で触れていた七田式の体験教室に行ってきたので、自身の備忘のためにも内容をまとめてみる。なお、教室内は撮影、録音は禁止であったため、記憶の限りであることをご容赦いただきたい。また、教室によっては異なる内容である可能性がある点ご了承いただければと思う。
七田式とは
体験教室やホームページ、パンフレットから得た知識で恐縮であるが、七田式について簡単にまとめる。
七田式教育は、子供が本来持っている才能を引き出すための教育。知識を詰め込むのではなく、親の愛情をしっかりと伝える「認めて ほめて 愛して 育てる」心の教育を実践する。
島根県の小さな町からスタートした七田式教育は、七田眞氏が教育研究所を開いてから60年以上たった現在、その成果が認められ、現在は日本を含めて世界19の国と地域で展開しているとのこと。世界中で約5万人の子供たちが七田式教育で学び活躍している(2018年12月現在)。
以下は、パンフレットに記載されている七田式教育の概要である。
最大の目的は心を育てること
幼児教育というと、幼児期から難しい知識を与える教育であると思われがちであるが、幼児期に見まず行うべきことは、心の教育である。
心の教育とは、優しさや自主性などの人間性を育てること。そうした人間性がしっかりと土台となっているからこそ、たくましく成長することができる。
どれだけ高い能力があっても、その能力を他人のために使える心がなければ、他人と尊重しあえる人間関係を作り上げることはできない。そして、自分のためだけでなく、他人のために能力を使う心があるからこそ、何かを達成するための力を得ることができる。
人間性を育てるためには、愛情豊かな環境を整えることが大切である。自分が無条件に愛されていると感じられた経験は必ず自信となり、失敗を恐れず物事に打ち込むことができるようになる。
他社からの愛情を受け取り、そしてそれを伝えていくこと、それこそが子供たちのすべての能力の源となる。
バランス良く脳を育む全脳教育
人間の脳は、右脳と左脳の二つに分かれている。大人は一般的に左脳が優位に働いており、物事を言語的に理解し表現することに長けている。その一方で、左脳の記憶力には量的・時間的な限界があり、大量のモノを長期的に記憶し続けることができない。
それに対して、右脳は3歳程度まで優位に働いており、物事をイメージで取られる脳であるため、理屈を理解せずとも吸収することができ、一度に大量かつ高速で、しかも忘れることなく記憶し続けることができる。
全脳をバランス良く育むことで、人間が本来持つ優れた能力を引き出すことができる。
幼児期こそ能力を育てる最大のチャンス
年齢が低ければ低いほど、働きかけたことを苦労なく吸収することができ、能力を引き出すことができる可能性が高いという「才能逓減の法則」というものがある。できるだけ早い時期から働き掛けを行うことが、能力を育てるためのポイントになる。
子供を見る目が変わる子育ての三種の神器
「愛」「厳しさ」「信頼」の三つ。
「愛」について、子育ての基本は親が子供に正しく愛を伝えること。親の愛情は思っている以上に子供には伝わりにくい。プラスの言葉がけや抱きしめなど、言葉や行動で愛情をしっかりと伝えることが大切。
「厳しさ」について、愛情を与えることとは子供を際限なく甘やかすことではない。良くないことをしたときには、良くないとしっかりと伝えることで、自分の欲望や感情に打ち勝つ意志の強さを育てる。
「信頼」について、子供のことを思うにあまり、どんなことでも手を貸したくなってしまうこともあるかもしれないが、親から何かを任せられたということもまた、子供にとっては大切な経験となる。目は離さず手を貸して子育てに臨むべきである。
七田式の体験教室
実際に私と私の子供が体験してきた七田式の教室の内容を記憶の限り記載する。
通常は先生1人に対して子供5~6名で50分間の授業ということだが、今回の体験教室は1対1で20分間であった。
アジェンダは以下のとおりである。
- 挨拶のうた
- 自己紹介
- 今日は何の日
- キューピーで目の筋力・空間認識力・短期記憶を高める
- シール剥がし
- 積み木遊び
- 深呼吸・目を閉じる練習
- そろばん
- フラッシュカード
- ひらがなブロック
- お別れのうた
それぞれ簡単に内容と教育としての狙いを記載する。
挨拶のうた
授業を始める前にみんなで挨拶のうたを歌う。先生やお友達と挨拶する内容の七田式オリジナルソングのようである。挨拶はコミュニケーションの基本であり、幼児期から学ぶべきものである。
自己紹介
自分の名前、年齢などの自己紹介をする。こちらもコミュニケーションの基本であり、個人的には幼少期に学んだ記憶がないので、意味のあるものではと感じた。
今日は何の日
授業の日の西暦、和暦、何月(月の異名も)、何日、何曜日、祝日等何かある日であればその名称を音読する。
生活の基本用語をインプットするためのようである。
キューピーで目の筋肉・空間認識力・短期記憶を高める
小さなキューピー人形を使って、左右前後の目の運動を行い目の筋力を鍛える。
次にキューピー人形の前や後ろに手を置いて、前後の空間認識力を高める。
最後に、両手のどちらにキューピー人形が入っているかのゲームを行い、短期的な記憶力を高める。
シール剥がし
色々な形をしたマジックテープでくっつけたり剥がしたりできるシールで遊ぶ。
くっつけたり剥がしたりする動作は指先の動きが成長しないとできない動作であり、その成長を促す。
積み木遊び
積み木を使って、数をかぞえたり、お皿から容器に移動させたりして遊ぶ。
数は絵本等よりも実際にさわることができるものをつかって教える方が幼少期には良いとのこと。
また、幼児にとって物をつかむことは簡単であるものの、それを移動して目的の場所で離す動作は一段難しい作業であるようで、その特訓となる。
深呼吸・目を閉じる練習
親と子供が一緒に深呼吸や目を閉じる練習をした。この練習の狙いは、集中力の回復や親との一体感をつくるためとのこと。
そろばん
所謂算盤ではなく、幼児用の10~100玉のそろばんを使って数を理解させる。加えて、足し算や引き算の考え方も学ばせる。
そろばんは七田式以外にもいろいろなところから出ており、そこまで高価なものでもなく単純なおもちゃとしても利用できるため、ひとつ持っておいても良いのではと思う。
フラッシュカード
有名なでフラッシュカードでとにかくインプットをさせて、速いスピードで情報をあたえることで右脳を刺激するとのこと。
数、様々な語彙(例えば、授業の月の旬の食べ物等)、音階、国旗、大小、英語に関するフラッシュカードを使って、先生がひたすらカードをめくりそこに書かれている絵の内容を話していた。
正直フラッシュカードの意義をまだ理解しきれていないが、Amazonでも安価に手に入るため、一度試してみようかと思う。
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ひらがなブロック
五十音については、大きなレゴのようなブロックを使って学ばせる。
同時にブロック遊びにより手先の運動にもなり、脳を活性化させながら覚えさせるよう。
お別れのうた
最後に、また来週も会いましょうという内容のオリジナルソングで締めくくられる。
以上が私が実際に体験してきた七田式の授業の内容である。
20分間であったが、怒涛の勢いでそれぞれのカリキュラムが流れるように進行していき、大人でも戸惑うスピード感であったが、幼児の集中力は年齢+1分といわれているので、集中力が途切れないように次々と異なる内容の教材を利用するのだそうだ。
料金は、入室に2万円程度、毎月2万円程度ということで決して安いとは言えないと思う。但し、フラッシュカードをはじめ、動画では得られない体験は確かに子供にとっては大きな刺激になるように感じられた。この体験にどれだけ投資できるかは個人の判断になると思うが相応の価値はあるのだろう。
時間に余裕のある方は、上記でもご紹介したように七田式の教材は公式サイトや楽天等を通じて購入することもできるので、ご自身で授業をされてみても良いだろう。